単音を鳴らすコツ(パッカリングからタンギングまで)
ブルースハープ(10ホールズ・ハーモニカ)は息を吹き吸いするだけで簡単に音が出ます。
しかしながら、音を綺麗に鳴らすためにはちょっとしたコツが必要でして、中でも「ブレスコントロール」と「パッカリング」という技法?を意識して吹くことが大切です。
これらはブルースハープ奏法の基本の「木」なのでぜひおぼえておきましょう。
ブレスコントロールから始めるトレーニングメニュー
■まずは腹式呼吸を意識する
ブルースハープに限らずハーモニカは基本的に腹式呼吸を使って演奏するものです。
では、
複式呼吸とはなんぞや?という話ですが、腹式呼吸は横隔膜を使った呼吸法のこと。
もっとくだけて言うと、息を吸いこんだらお腹が膨らみ、息をはくとおなかがへこむ呼吸法です。
普段から複式呼吸してる人は簡単ですが、お腹が膨らまない人は胸式呼吸で呼吸してることが多く、この状態で鳴らしても「お腹から響かない音」になってしまいます。
腹式呼吸は特別な呼吸法ではなく、仰向けで寝ているときは誰でも腹式呼吸となってるので、ちょっとの意識で誰でも出来る呼吸法なのです。
もし腹式呼吸が上手くできないようであれば、おなかに手をあてて「膨らんでいく様子」を確認しながら呼吸をしてみてください。
息を吸うと同時におなかが膨らみ、息をはくとおなかがへこめばOKです。
■ロングトーンブレスを練習する
ロングトーンブレスは肺活量を鍛えるトレーニングのようなものです。
具体的に言うと、ハーモニカの音を綺麗にかつ継続的に鳴らすための呼吸方法だと考えれば分かりやすいです。
練習の仕方については全然難しくはありません。
まずハーモニカを吹く時、小さな音量から始め、次第に音を大きくし、安定してきたら音量を徐々に下げて息を吐ききります。
これを安定して鳴らせるようになったら、一段成長したと判断することが出来ます。
可能な限り、長時間かつ安定した音量を出すことが大事ですよ。
※ポイント
低音部の1~3穴、高音部の7~9穴は綺麗に鳴らすのにある程度の期間練習が必要になるのでそこはあまり焦らないことも大切です。
単音の鳴らし方のコツはパッカリング奏法で吹くこと
パッカーリングはハーモニカ奏法の中で最も基本となる吹き方(唇の動き)です。
そのまま適当に唇を当てて吹き吸いすると、音は鳴りますが同時に鳴らしたくない音まで一緒の鳴ってしまうもの。
そこで、余計な音を鳴らさないことを目的としてパッカリングというくわえ方が必要になります。
■やり方
①吹きたい音の穴位を中心にくわえる
②唇をすぼめていき単音でちゃんと鳴ってるかを確認する
まあ簡単です。
ようは口を『う』を言う時の形にして、ストローでジュースを飲むくらいの感覚で吹き吸いするだけですから。
ただ、パッカリングは自分が考えているよりずっと口をすぼめておくくらいのが良いでしょうね。
※パッカリングのポイント
①空気が漏れないよう深めにくわえて、ハープとしっかりと密着させて吹く
②吹こうとする音が顔の中心にくるよう意識すること。別の音を鳴らす際は、顔を動かすのではなく、ハープ自体を動かすこと。
③ハーモニカの角度はやや右上がベスト。でも必要以上に角度をつけないことも大切。
ついでにタンギングもおぼえておこう
なんかあれこれ書きましたが、このページももうすぐおわり。
最後、タンギングとは舌を使って音を消す技術もついでなんで解説しておきます。。
タンギングは曲にメリハリをつける時に使うテクニックでして、こちらもハーモニカにおいては基本的なテクニックなのです。
やり方はそれほど難しくなく、舌先を前歯につけて空気の流れを止めるだけ。言葉で『トゥ』と発音するときはこのシングルタンギングの状態になっていると思います。
このタンギングは種類があり、
1音1音くぎって音を消す場合はシングルタンギング。16分音符などの早いフレーズを吹く時はダブルタンギングで吹く..などと教則本等では説明されることがあります。
『トゥ』の発音でシングルタンギング、『トゥクゥトゥクゥ』と発声する舌使いでダブルタンギング。
実際に発声して練習するのがおぼえやすいと思います。
タンギングが上手くなるにつれスピード感フレーズやメリハリ効いた演奏が可能となってくるので基本練習に取り入れておくようにしましょう。
以上