セカンドポジションを使ってブルースを演奏してみよう
セカンドポジション?
なんだそれ?
と初っぱなから聴きなれない言葉が出てきましたが、ブルースハープ(10ホールズハーモニカ)でブルースを演奏するには、通常セカンドポジション奏法というのを用います。
※解説をするにもとてもややこしいので、随分とはしょって書いてることご了承ください。m(_ _)m
ポジション奏法とは?
セカンドポジションの説明の前にポジションついての概念をサラリと解説しておきます。
ご存知、ハーモニカは12のキーがあるわけですがファーストポジションで演奏する限り、あらゆる楽曲に対応させるには、やはりそれぞれ12個のハーモニカが必要になります。
では、一つのハーモニカで別のキーの曲を演奏することは絶対出来ないのか?と問われればそうではなく、ポジションを変えることで幾つかのキーに対応させることは可能です。
上記の円は「サークル・オブ・フィフス」と名付けられたもの。
何に使うのかというと、キーのポジションを割り出すのに便利な一種の表のようなものです。
・右回り(5度進行)は、ハーモニカ基準で楽曲のキーを導き出す
例えば、使用するハーモニカのキーが「C」と仮定すると、ファーストポジションで演奏する場合はそのまま「C」キーの楽曲。
セカンドポジションでは「G」キーの楽曲に対応することになります。
・左回り(4度進行)は、楽曲基準で使用するハーモニカを導き出す
例えば、演奏したい楽曲のキーが「F」と仮定すると、ファーストポジションで演奏する場合はそのまま「F」キーのハーモニカで。セカンドポジションで演奏する場合は「B♭」キーのハーモニカを使用することとなります。
ポジションについての話は別ページで解説する予定ですが、
つまるところ、一つのハーモニカでもポジションを変えることで各キーの楽曲に合わせて演奏することは一応可能なのです。
※ただし、全ての曲が演奏出来るわけではありません。
ブルースはセカンドポジションて演奏する
ブルースハープにおけるセカンドポジションは、2番吸音を主音として演奏する奏法のことを言います。
詳しく書くと長くなるので省きますが、セカンドポジションはブルーノートスケールという哀愁漂う響きを持つ音階を鳴らすのに適してるのです。
■ブルーノートスケールの音階構成「ミ♭ファ♭ソラシ♭」
ブルーノートスケールは通常のドレミファ..に比べて、3番5番7番の音が半音低くなっており、この3つの音は..例えばCキーのハーモニカの場合、この3音はベンドを使っても鳴らすことは出来ません。
しかしながら、ポジションをセカンドの「G」に変えることでブルーノートを鳴らすことが可能なのです。
■とりあえず鳴らしてみよう
口で説明しても分かり辛いと思うので、実際にセカンドポジションでブルーノートスケールを鳴らして確認してみましょう。※赤文字の③④の吸音はハーフベンドで半音下げます。
哀愁漂うブルージーな響きを感じとれればそれがブルースなのです!
参考音源を使ってセッションしてみよう
セカンドポジションがなんとなく分かったら、今度はそれを用いてブルースの定番進行を演奏してみましょう。
演奏ヒントについては...特にナシ。
頭で考えず、ブルースっぽくなるよう吹いてみて、ああ..こんな感じかな?と納得するのもブルースを知る上での大きな一歩。フェイクやベンドといったテクニックで音をいじるのは後からで構いません。
■参考音源(Gから始まるブルース進行)
<進行例>
3③4 ④ ④4③ 3
3③4 ④ ④4③ 3
④4③ 4
④4③ 3
3③4 ④
④4③ 3
3③4 ④
④④④ 4
3③4 ④
④4③ 3
ブルースの定番フレーズを覚えよう
ブルースを上手に演奏するには、いわゆる「常套句フレーズ」と呼ばれる定番フレーズをどれだけ覚えているか?が重要になってきます。
そして、それらをどうアレンジするか?がプレイヤーの腕の見せ所なのです。
■例1
■例2
■例3
■例4
※赤丸はフェイクorハーフベンド(ベンドの一種だけど「ニュアンス的」にベンドするもの)
※青丸はフルベンド
上記以外にも定番フレーズは沢山あります。
それらについては譜面で覚えるよりも、上手な人の演奏やCD音源を参考にして覚えていった方が結果的に早く身につくと思います。
まとめ
以上、セカンドポジションを使ってブルースを吹いてみよう!の解説はここまで。
基本、ブルースはシンプルなフレーズの繰り返しですが、これがまた実に奥深く、一人前に吹きこなすには相当な時間を要すことになります。
人前に出て満足に聞かせれるレベルを目指すならば年単位の修行期間が必要になるかも?というくらいに。
てっとり早く上手くなりたいのなら、とにかくプロの演奏を聴いて真似ること、、でしょうか。
こればかりは実践を交え、試行錯誤しないとどうしようもありません。
しかしながら、今の時代は便利になったもので、YouTubeでは上手い人の模範演奏が聴けるし、iPhoneやスマホでは「伴奏アプリ」なんかも存在しています。
やり方次第ではでこれまで必要だった「修行期間」を大幅に短縮させることは可能です。
そこら辺は各自で工夫しつつブルースとは何か?を追求していくのが一番だと思います。