10ホールズハーモニカ、材質による音の違いについて

10ホールズハーモニカ、材質による音の違いについて

ブルースハープ(10ホールズハーモニカ)はリードが発する楽器でして、基本的にリードの質(設計や精度)がいわゆる「吹きやすさや」に直結します。

 

しかしながら、発せられた音の響きや音色に影響するのがハーモニカ本体(ボディやカバー)でして、いくつかの材質が存在しており、それぞれ違った特徴があるのです。

 

主な材質は3種類

 

木(木材)

 

オーソドックスながらもナチュラルで自然な響きが特徴です。低音から高音域にかけてのバランスが良く、世界中のブルースハープアーティストに最も愛用されてる素材といえるでしょう。
個人的には木で出来たブルースハープを吹きこなせてこそ一人前のハーピストを名乗れるのではないか?と思ってますが、それだけに音色のコントロールや吹き心地加減は絶妙です。
また、メーカーによって材料(木の質)が違うためか出る音色にバラつきがあるので、玄人向きの素材かもしれません。

 

HOHNER Blues Harp/C 10ホールハーモニカ
HOHNER Blues Harp/C 10ホールハーモニカ

 

樹脂

 

いわゆるプラスチック製でして良くも悪くも無難な音色が特徴。樹脂製の特性ゆえか壊れにくく劣化しにくいのが長所であり、また軽くて吹きやすいことから初心者向きの材質とされてる傾向があります。
個体差が生まれにくく、量産しやすいということから各社においても普及品として販売されてるようです。

 

TOMBO トンボ 10ホールズハーモニカ C調 メジャーボーイ 1710
TOMBO トンボ 10ホールズハーモニカ C調 メジャーボーイ 1710

 

HOHNER 560/20 スペシャル 20 key:G ハーモニカ ブルースハープ (ホーナー)
HOHNER 560/20 スペシャル 20 key:G ハーモニカ ブルースハープ (ホーナー)

 

金属

 

金属(アルミや真鍮)を使用したハーモニカは金属的な重厚な音色が特徴。小音量でも反応し、かつ重厚な響きが得られるのでこちらも愛用されるアーティストは数多くいます。
表現力が豊かな反面重量感があり、またメーカーによっても音色が異なるため、「やや」玄人向きのハーモニカとよべるかもしれません。

 

SUZUKI Pro master MR-350 A 10穴ハーモニカ
SUZUKI Pro master MR-350 A 10穴ハーモニカ

 

新材質を使用したSUZUKIの「MANJI」

 

鈴木楽器が製造販売している10ホールズハーモニカ「MANJI」「olive」シリーズは、樹脂と木繊維を合成した新素材を採用。

 

サウンドについては、hohner社のマリンバンドのような「枯れたブルージーな音」とはニュアンスが異なる面は感じられますが、それでも樹脂オンリーのハーモニカと比べると柔らかく暖かみある音色をしています。

 

天然木の持つ豊かな音色と響き、樹脂特有の扱いやすさを兼ね揃えており、従来の10ホールズハーモニカとはまた違う新しいジャンルのハーモニカへと仕上がったように伺えます。

 

SUZUKI スズキ 10穴ハーモニカ MANJI M-20 C調
SUZUKI スズキ 10穴ハーモニカ MANJI M-20 C調

 

■鈴木楽器製作所HP
https://www.suzuki-music.co.jp/product_category/harmonica/10holes-harmonica/

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