ハーモニカの種類と選び方
当サイトではブルースハープ(10ホールズハーモニカ)の講座をしていますが、ブルースハープ以外にもハーモニカは種類があります。
それぞれ特性や使用用途が少し異なるので、これからブルースハープを始めるという場合は、まずそれらの種類、違い、特性をまずおぼえておくようにしましょう。
シングルリードハーモニカ(ブルースハープ)
シングルリードプレードハーモニカは小学校の授業などで使われる一般的なハーモニカです。
ブルースハープもこのシングルリードハーモニカに属し、正式名称は10ホールズハーモニカ。
ブルースハープは通常の吹き方ではダイアトニック以外の音(#や♭)を鳴らすことが出来ませんが、「ベンド」という奏法によりダイアトニック以外の音を出すことが可能となります。
■使用するキーについて
ブルースハープ(10ホールズハーモニカ)はGからF#まで合計12のキーが存在しており、異なるキーに楽曲を吹こうする場合は楽曲に合ったキーのハーモニカに交換する必要があります。
では一度に12本全部揃えなければならないのか?といったらそうではなく、1本のハープでいくつかのキーに対応した吹き方があるので、まずは基本となる『C』のキーのブルースハープを購入すれば良いと思います。
■使用ジャンル:ロック、ブルース、弾き語り、ジャズに至るまで全般
参考商品:
・トンボ楽器製作所 メジャーボーイ
・ホーナー スペシャル20
・鈴木楽器製作所 ハープマスター
クロマチックハーモニカ
クロマチックハーモニカは別名スライド式ハーモニカともいい、側面のレバーによりダイアトニック以外の音(半音シャープ)を鳴らすことが出来ます。
つまり、1オクターブを完全な12階音として鳴らすことが可能なハーモニカです。
■クロマチックハーモニカの難易度
クロマチックハーモニカはこれ一本さえあれば、どんな曲でも吹けてしまうので楽器としての完成度は10ホールズのハープより高いかもしれません。
しかしながら、それだけにテクニック要し、音数の限られら10ホールズハーモニカよりも難易度は高いとされてます。
また、「ベンド」や「フェイク」といったブルースハープ独自の奏法は基本使えません。
■使用ジャンル:ジャズ、ポップス
・関連商品:
・ホーナー クロモニカ270
・トンボ楽器製作所 ユニカフォーマル
・鈴木楽器製作所 SCX-48
複音ハーモニカ
複音ハーモニカは上下に2つの穴が存在するハーモニカ。上下のチューニングが微妙にずらされており、綺麗なビブラートのように鳴り響くのが特徴です。
複音ハーモニカは、学校の授業で使われるタイプのハーモニカの上級版のようなものでして、ブルースやロック、弾き語り用途で使う人はあまりいないですね。
■使用ジャンル:演歌、唱歌
・関連商品:
・トンボ楽器製作所 複音ハーモニカ21穴
・鈴木楽器製作所 SU-21
ブルースハープ(10ホールズハーモニカ)のボディの材質
ブルースハープのボディにはいくつかに材質があり、それぞれ違いがあります。
・木材ボディ
・樹脂(プラスチック)
・アルミ製
上記の3種類が一般的に使用される材質。
鳴るサウンドもそれぞれ違い、木材ボディのハーモニカは膨らみある音色で枯れた音が特徴。樹脂ボディは音の立ち上がりがよく、空気の漏れが少ないのでベンドやフェイクがかけやすいのが特徴です。
アルミボディについては、硬質なサウンドになりますが息漏れも発生しにくいので鳴らしやすいと評価されてますね。
どれが一番優れてるかはさておき、これからハーモニカを始めようという方はメンテナンスのしやすさからいって樹脂性のハーモニカを選べば良いと思います。
(木製のは鳴らすのが難しいというのもあります)
販売メーカーと主な製品名
●木製
ホーナー社(Horhner)・・マリンバンド、Blues Harp MS、Old Standbyトンボ楽器製作所・・ウルティモ
●樹脂(プラスチックボディ)
ホーナー社・・スペシャル20トンボ楽器製作所・・メジャーボーイ
鈴木楽器製作所・・ブルースマスター
●アルミ
ホーナー社・・マイスター・クラス鈴木楽器製作所・・プロマスター
結局、最初の一本はどのメーカーのハーモニカを買えばいいのか?
楽器屋に行ったら、たいがいブルースハープ(10ホールズハーモニカ)が置かれています。
さて、何を買おうかな?という時、片隅を見ると一つ1000円以下の安いハーモニカもあったりして思わず迷ってしまうもの。
ここで一つ参考までにアドバイスを書いておきますが、初心者の人の場合はやはり有名メーカーのハーモニカを購入した方が良いと思います。
というのも、1000円以下の安ハーモニカは作りが雑だったり音程が外れていたりすることが多く、メンテや微調整が出来ないと吹き辛い個体がままあったりするからです。
- トンボ楽器製作所
- 鈴木楽器製作所
- ドイツのホーナー社
これから買おうという場合は、上記の3社メーカー製のだと信頼出来て確実です。
予算に余裕があるなら、3社メーカーの製造するハーモニカをそれぞれ購入してどれが自分好みかを確認するのも良いでしょう。
■ハーモニカの値段
ハーモニカは楽器としては安く、どのメーカーに製品にしても一つ3000円くらいからで販売されています。
メーカーの優劣については特に言及しませんが、ハーモニカ演奏を職業とするプロの人の場合はやはり老舗メーカーであるホーナー社のハーモニカを愛用してる人が多いですね。
余談、樹脂製か木製のハーモニカ、どちらがオススメか?
上でも少し書きましたが、これからブルースハープ(10ホールズ・ハーモニカ)を始めようと思っている人なら、木製のハープよりは樹脂製のハープの方が扱いやすいと思います。
具体的な商品名をあげますと、トンボのメジャーボーイ、鈴木ハーモニカのハープマスターもしくは「MANJI」なんかはオススメ。
ホーナー社のSPCIAL20でももちろん良いと思います。
樹脂製ボディは水洗いが出来、耐久性もあるのでメンテナンス性が高いという特徴からこれからガンガン練習していく人向けの材質といえるでしょう。
木製ボディのハーモニカは、、やはり鳴らすのが難しいんですね。
どのみち技術習得に非常に時間を要してしまうわけですから、樹脂製ボディでハーモニカのコツを掴んでから次、木製ボディのハープにチャレンジ!という形で良いと思います。
以上、大雑把な説明になりましたがブルースハープ(10ホールズハーモニカ)の種類と選び方の解説はここまで。
最後、ハーモニカのキーについて少し述べておきますが、一般的には「C」のキーのを買っておけばまず問題はないでしょう。
理由は教則本の多くは「Cのキー」を基準にして解説しているから、ってだけですが。(笑)